11-12-13JUNE20102010年06月14日 23時16分43秒

11-12-13JUNE2010

 会議期間中は特に何もなく。
 
 11日は会議最終日。前夜のディナーで帰った人も多くいるらしく人気は少なかった。ホテルに戻る途中にあったMACY'SでカージナルスのTシャツをお買い物。自分用。その後、ホテルの近くにあったARCHに。JOURNEY TO THE TOPで、一応5人乗り(こちらの腹回りの大きい人だと3人くらいしか乗れない)ちっちゃいトリムに乗って最上部へ。街のシンボルということで人は多かった。最上階からセントルイスの町並みと、対岸の閑散とした街を見下ろす。その後トリムで地上部に戻る。$10くらいだったか。長々とした待ち時間を含めて1時間くらいはかかったと思う。

 その後時間があったのと雲行きが怪しかったのとで市内にある醸造所の工場見学。無料でこちらは1時間くらいか。馬を見てから作り方の説明を受け、工場の内部を見学。個人的には二人一組のガイドで普段からやっているせいか非常によく練られていた。工場見学の最後に工場の製品を試す機会があり、まぁ堪能した。

 12日は朝の2時くらいに目覚めてしまい、ぼぉっと荷造りなどをすませた。結局買い込んだT-シャツの分だけあれこれと外に出す羽目になる。7時50分くらいに5分ほど遅れてやってきたシャトルに乗り、空港へ。手荷物検査でお土産用と買ったメープルシロップが取り上げられてしまう。失意。仕方がないのでデトロイトの空港でチョコレートなどを購入。

 成田行きのデルタはこちらに来るときと同じような機種でモニターが各席についていない。成田の後に台北にいくらしく中国系や韓国系の人が多数いる。動き出す前に体調が悪くなった人がいたらしく座席で1時間くらいまつことに。おかげで、なんかあちこちが「つる」ような状態になっていた。機内にしつけの悪い餓鬼がおり、泣き声とも奇声とも騒ぎ声ともつかない声でまどろみからさめたり。
 
 機内の放送ではインビクタスをやっていた。話は正統だし面白いと思うが、イーストウッドが撮ったというときに期待するある種の暗さはなかった。最後にやっていたのは「タイムトラベラーズ・ワイフ」。寝たり「レディ・ジョーカー」を読んだり。

 定時より遅れて成田着。トランジットがある人達がピリピリしていた。

 (余談)現在14日の夜だが、どうも今日の私はいつにもましてトキシックだったらしい。

07JUNE20102010年06月08日 14時02分41秒

07JUNE2010

それでも夜中と朝に2回起床。

朝食はパンと卵とハンバーグみたいなのとオレンジジュースと……。グレイビーソースは嫌いではないけどね、という味。野菜がない。

徒歩で学会会場へ。

今日から始まった学会のオープニング・プレナリーの会場に協賛の団体名が表示されていた。興味深かったのはNational Anti-Vivisection Societyの名前があったこと。参加しているのはトな学会ではありません。たぶん。ちなみに「vivisection」という単語ははバナナフィッシュで知った言葉。

挨拶と来賓挨拶の後、最初のプレナリーは気象変動の話。興味深かったのは、過去の10年くらいの同月の平均気温と今年の3月の平均気温を比較して世界地図にブロットした図。カナダ・アメリカは温度が高いので赤。モンゴルから東日本にかけては温度が低いので青。日本が寒いのは知っていたが中国や朝鮮半島も寒いらしい。中国の食糧生産事情は世界の穀物価格に跳ね返るし(たぶん)、朝鮮半島が寒いと地政学的な問題を引き起こすような気がする。

あくまで気がするだけです。3月の話しだし。

休憩時間にポスターを貼る。

次のプレナリーは形質転換作物の話。ちなみに、世界で形質転換作物を作っているトップ6カ国はアメリカ、ブラジル、アルゼンチン、インド、カナダ、中国らしい。南北アメリカ大陸に4カ国がある。中国は研究開発を加速し、現在生産しているのは綿。インドも綿を栽培している。

昼はバイキング形式。並ぶのが遅いと入国のときのように並び続ける羽目になる。やれやれ。野菜メインでいただく。

午後は分科会。講演が変更になったりキャンセルになったら、でかでかと掲示してほしい。そこまでヒアリングはできません。

思っていた以上にノートをとっていた。でもなんて書いてあるんだ?>自分。

ポスターでいろいろとつかまったりはなしたり。日本語で話すのも苦痛なのにねぇ。

帰るときに受付で教えてもらったスーパーマーケットに。はい。酒類を買ってもIDを求められない微妙な年齢です。

最初に入ったグリルで20分待ちといわれたので隣のグリルへ。時事ねたとか。ホテルに戻って一人で飲み直し、日付が変わるので日録を書いて上げておく。

日付変わりました。@当地。

06JUNE20102010年06月07日 19時47分43秒

06JUNE2010

ジェットラグのようだ。眠れない。これは明日の講演中におねむになるかも。

今日のことのメモ。DELTAの太平洋線は個別のモニタがついていなかった。ホームコメディを何本かやり、その後映画を上映していたらしい。気がついたのはジェイミー・フォックスが出ているラブコメ、エイミー・アダムスが出ているラブコメ、()の数字がエピソードに入るラブコメ。
最後のは(500)日のサマーかな。

乱気流のせいで揺れるしサービスが途切れることが多々あった。通路を挟んで隣の人はMacBookProで録画したらしい99の番組を見ていた。中山美穂が出ていたような。

飛行機は寒くジャケットをずっと来ていた。乾燥していたので寝ている間はマスクをしていた。咳き込んでいる人も少なくなかった。

前の席のおばさん(たぶん30歳代)が太っているせいか、リクライニングを下げてくる。けっこうきつかった。ただ後で乗組員との話が聞こえてきたところによると、妊娠をしていたらしい。

というわけでCKBのZEROを聞ききつつPDFを読んでいたら、パソコンのバッテリーが切れた。

機内では「告白(湊かなえ)」を読了。暗いというか厭な話である。

機内では中国系の人の台頭ってすごいなぁ。と実感したり。デルタの機内で流れていた飛行状態を示す表示は英語、日本語、中国語だった。成田発だが中国殻乗り継いでいる人が多かったのだろう。

入国審査は40分ちょっと。早く済んだ方らしい。入国検査場の館内放送では中国語の通訳がVisitorのブースから何度も呼ばれていた。中東系の雰囲気の人は別室に連れて行かれることがあるようだ。

国内線の手荷物検査では靴や時計はもとよりベルトとめがねを取られてしまった。通過したあと横山やすし状態。

国内線の待合ではパソコンを使っている人がちらほら、キンドルを使っている人が一人、iPadを使っている人が一人。使っているのが私より大きい人だったせいか両方とも小さく見えた。

国内線の機内で周りの人が読んでいるハードカバーやペイパーバックを見て思ったのは英語の小説は厚いということ。キンドルやiPadは使い勝手がいいかもしれない。日本では文庫分という形態があるのでガジェットから一歩踏み出すかどうかはどうなんだろうと思わないでもない。

国内線は遅く離陸、遅く着陸。荷物がなかなか出てこなかった。私は同行していた人の分。私は基本機内持ち込みなのでそういうことはない。東京からお見かけしたことのある方が同じように待っていたので声をかけたら同じホテルで同じ学会に参加される人だった。3人でタクシーに分乗。45ドル。一人15ドル。シャトルが21ドルなので割安。

ホテルでもらったフリードリンクのチケットをなくしてしまう。思っているより疲れているらしい。

レセプションへ。やはりここでも中国系が強いなぁ。とおもったり。バドを2本立ち飲み。ポスターをぱらぱらと見る。食べ物はなし。帰ったのだが腹が減ったのでホテルでペプシを買って、国内線で出されたが食べなかったピーナッツをつまみ、風邪薬を飲む。

衣類を少し洗濯。確か椎名誠のエッセイで読んだ、バスタオルの間に挟んで乾かすというのをやる。

携帯でメールのやり取りができることを確認。

学会の講演要旨はUSBメモリーの形でも配布らしい。悪くない。

ホテルは一泊130ドルの部屋。喫煙という悪癖があるので選択肢がないのだ。円高が進んでいますようにとひたすら祈る。冷蔵庫、レンジ、コーヒーメイカーなどがついている。これでも安いほうのホテルである。
そろそろ寝れなくても横になったほうがいいな(23:00)。

300002010年05月04日 01時29分47秒

30000

 はっきりはしないが5月3日から4日にかけてアクセス数のカウンターが30000を超えたらしい。ご訪問を感謝します。

ウルフマン2010年05月04日 00時56分41秒

ウルフマン [IMDb]

 1891年。イギリス。満月の夜。ブラックムーアの森の中をひとりの男が歩いている。そこにいるのはわかっているなどと口にしていた彼は朽木の陰から飛び出してきた鳥に驚き、気がつくと化物の一撃を食らう。腹の肉を削がれた男は顔を獰猛な爪で引っかかれ、それでも修道院の方へと走り続けた。舞台俳優のローレンス・タルボットの下に兄ベンの婚約者グエンからの手紙が届く。そこにはベンが行方不明になって約3週間が過ぎたことが書かれており、ローレンスがロンドンでの講演を終えてアメリカに戻る前にブラックムーアのタルボットの城に来て欲しいと書かれていた。家を出て長い年月がたったローレンスはブラックムーアにもどり城を扉を開ける。そこは家具に蜘蛛の巣が張ったような荒れた人気のない空間が広がっていた。中に入ったローレンスを威圧する一等の黒い犬。階段を上がろうとしたローレンスを階段の上から銃で狙う影。その影はローレンスとベンの父親で狩猟を生業としていたジョン・タルボット卿だった。突然の帰宅の理由を説明するローレンスにベンの死体が見つかったことを告げるジョン。ローレンスは街に出て肉屋にベンの死体を見に行く。その死体は皮を剥がれたような陰惨なものだった。そして……というお話。
 1941年に作られた作品のリメイクらしい。未見。物語としては最初から狼男ではなかったローレンスが狼男になってしまい満月の夜に衝動的に殺戮を繰り返すことと、狼男でない時には狼男になる自分を恐れ、そして自分を狼男にした相手を見つけ闘うというお話。シャーロック・ホームズでも再現された19世紀のロンドンの風景は秀逸。倫敦橋が完成していたからホームズよりは後の話になるのかな。また、古典的なホラーをきちんと古典的にやっているところも好感が持てる。頚はあれよあれよと飛び、五臓六腑が散り、血がどんどんながれるという作品。狼男への変化もきちんと見せているし、満月の間の時間の処理も時代背景をうまく使っていたと思う。ただひとつだけケチをつけるとするとこれはねぇ反則。ベニチオ・デル・トロのあの濃ゆい顔でしかし悲しみを含んだような目を持つ男が自分が狼男であることに苦悩する役をやったら、そりゃぁハマるでしょうよ。しかも、狼男である彼と対峙できる役回りに、子供のような目で酷い状況を面白がる役の印象が強いアンソニー・ホプキンスを配したら見ていて違和感を感じるわけがない。このふたりだけだとすぐ結末に持っていかないといけないから、そこにエミリー・ブラントとヒューゴ・ウィーヴィングを配しておく。最後に父と子の相克を持ってきてデル・トロとホプキンスの対峙をさせるんだもの、そりゃぁ平均点を超える映画にはなる。ただ、あまり冒険をしていないことも事実でそういう意味では弾けてはいない。でもそういう話ではないしねぇ。

シャッター アイランド2010年05月03日 13時02分47秒

シャッター アイランド [IMDb]

 洋上。船上。嘔吐しているひとりの男。彼は自分の顔を鏡で確かめ、デッキに出る。映る船内には天井から手錠がぶら下がっている。天気は悪く、風が強い。デッキで待っていたひとりの男に同じ同じ連邦保安官かと尋ねるテディ。もう一人の男チャックは自分がシアトルから来た新しい相棒だと告げる。そして、優秀な保安官として有名なテディと組めることを光栄だともいう。タバコをなくしたテディはチャックからタバコをもらう。遠くに見える島影。船長は嵐が近づいているので彼らふたりの保安官を下ろしたらそのまま帰ると告げる。彼らふたりがその島を訪れる理由は一つ。精神疾患のある犯罪者を収容するその島から、一人の女性が失踪したからにほかならない。島についた彼らを待ち受けていたのは島の警備を担当する者たちだった。彼らは銃を構え、テディたちを迎える。そして島の中にある病院まで車で運ぶ警備員たち。車上から見た島は警備員たちが組織だって捜索していた。病院を囲む壁には電流の流れる有刺鉄線があることに気づくテディ。そして病院についた彼らは警備員により開けられた扉の中にはいっていく。そこで警備員に銃を取り上げられた保安官二人は建物についてのレクチャーを受け院長に逢いにそのひとつの建物に入っていく。そして……というお話。
 ミステリーだが、どちらかというとサイコスリラーの色合いが濃い作品。上映時間が長い作品だが緊張感は持続していたと思う。ただ、宣伝で謎を連呼しすぎているせいで、細かいところが気になってしまい、いくつかの結末のパターンを読んでしまっていた。最初に思いついた収束点に話が落ちていってしまったので、ちょっと不満。ただ、そこに至る過程は説得力のある満足いくものだったし、引っ張り込まれる力は強かったので楽しめた。1950年代の赤狩りなどの時代背景をうまく取り込み、精神病院というこちらとあちらの境目がはっきりしない世界を描くことで、やがてテディ自身の精神の揺れをうまく描いている。さらに眉間の縦皺が印象的なディカプリオがうまくその役にはまっていたと思う。ただ、彼は役の上ではいい結婚生活に恵まれないねぇ。
 たしか昨年秋に上映されるという予告が一度流れて、延長されたと記憶しているのだが、理由はなんだったのだろう。すべての謎が解明された後にテディが、そう答えればどうなるかわかっているのにチャックの質問に答えていたシーンが付け足されたのかなとも思わないでもなかったり。そういう意味では閉じられた島というのはテディの頭の中の暗喩のようでもあるかなと思ったり。

フローズンリバー2010年05月03日 10時19分09秒

フローズンリバー [IMDb]

 古ぼけたセダン。ドアを開けて助手席に座っている中年の女性。手には火のついたアメリカンスピリット。化粧も何もしていないスッピンの顔。開かれたグローブボックスには何も入っていない。傍らのトレーラーハウスに戻った女は小学生の息子を着替させる。新しく購入したトレーラーハウスが届くのはいつ?そういう息子に彼女レイはもうすぐよと答える。しかし、手付を払ってしまったトレーラーハウスの残額は夫トロイが以てどこかに行ってしまったのだ。その兄、TJは何があったのかを察して、彼女に自分も働くと告げる。しかし、彼女は二人を学校に送り出して、自分もパートで働いている1ドルショップへ向かう。その前に彼女たちの住むニューヨーク州北部にあるモホーク族の居住地へと向かう。先住民族の住むその場所はこのへんで唯一ギャンブルが行われているところだった。会場前の駐車場に夫の車を見つけたレイは、ビンゴ会場に向かう。会場を覗くだけでいいのというレイに入り口の女性は入室料を払えという。事情を説明し会場係に夫の容貌をつげるレイ。しかしそんな人は来ていないと会場係は告げる。そんな時に会場から出てきたモホーク族の女ライラがトロイの車を走り出させる。その音を聞いて追いかけるレイ。そして……というお話。
 面白かった。脚本はうまく物語を紡ぎ出していたし、二人の主演女優がそれを見事に演じていた。導入部で描かれるそれぞれに事情を抱えた人種の異なる二人の女性が邂逅するというのは「バグダッド・カフェ」を思い出させるし、雪と氷と車と犯罪という組み合わせはコーエン兄弟の「ファーゴ」に通じるものがあるような気もした。ただ、これらの作品にある笑い(ファーゴはブラックな笑いだが)の成分は非常に薄い。代わりにあるのは異常なほどの緊迫感。それは、生活のため、子どものために犯罪行為と知りつつもその行為に手を染めていく二人の母親が夜の凍った川面を走るように先の見えないまま突っ走っているからかもしれない。二人にとって希望となるのは自分の子供達。ただ、父親が不在の状況下において生活の糧を自分が稼がないといけない、しかし職がないという状況。そして子どもたちは子どもたちで自ら背伸びしあるいは自らの意思にかかわりなく自分と乖離、問題を複雑化させていく。そんな状況が緊迫感を紡ぎ出し、二人を繰り返し犯罪行為へと誘う。しかし、なかなか分かち合えない二人をつなげたのもやはり一人の母親だったりする。物語は予定していたかのような結末に向かい、そして家族の再生へと向かう。そういう意味では希望が最後に位置している映画ではあった。しかしそこにしか希望の見いだせない映画でもあった。見終わった後の虚脱感と満足感はもしかしたら久しぶりかもしれない。

NINE2010年05月03日 09時04分55秒

NINE [IMDb]

 モノクロームの映像。インタビューを受ける映画監督グイド・コンティニ。撮影間近の次作の情報を聞き出そうとする記者をかわすグイド。カラーの画像。やがて、撮影所に現れた彼は組み立てられたセットの前で夢想する。現れる女性。煽情的な衣装をまとった彼女は歌い始める。そして……というお話。
 久しぶりにスクリーン貸切になった映画。出演陣は豪華だし、人気ミュージカルの映画化は当たったものもないわけではないのだろうが、元ネタにあたる8 1/2を未見なのでなんともはやといったところ。作れない監督というテーマはちょっと前までの北野武監督のテーマだし、ありふれたものなのかもしれないが、あれは自分を客観視して追い込まれる自分と追い込む自分という二律を持ち込むから作品になるわけで……動きの無いこの物語をミュージカルをそのまま持ってきたような映像で見せられてもちょっとね、というのが素朴な感想。出演者たちは頑張って歌って踊っておられるとは思うが。

時をかける少女2010年05月02日 22時53分26秒

時をかける少女

 実験室。一人の白衣を来た女性がガラス器具の前で実験をしている。女性はガラス器具から液体を集めバイアルに溜める。カットしたフルーツパックを取り出す女性。女性はフルーツを一つ口に入れると、ディッシュに一欠片のフルーツを落とす。そこに別のバイアルからアリを落とす。そして先刻溜めた液体を滴下した。そこに一人の若い女性がやってきて研究室のミーティングを忘れないようにと告げる。微笑んで了解した女性がディッシュに目をやると、アリは消えていた。満開の桜並木。一人の少女が駆けている。歩いている人たちにあたらないように駆けていた少女は合格発表の掲示板の前に到着する。ところが受験票が見当たらない。カバンを探して受験票を見つけた少女あかりは自分の番号をそこに発見する。喜ぶ少女。彼女は携帯電話を取り出しかける。実験室でバイアルを仕舞った女性は携帯電話をとり非常口から建物の外に出る。その母芳子の姿を見つけた少女は大きく丸を作る。喜ぶ女性。二人は衆目を集める。そして……というお話。
 言わずと知れた筒井康隆のジュブナイルの映画化。この物語の映画を観るの原田知世阪を含めて初めて。70年版の芳子が大人になってその娘が時をかけるという形になっている。あかり役は仲里依紗。どことなく竹内結子を思わせる顔立ちだが、少し無防備な顔立ちにも見える。ある意味魅力的ではあるが……。その21世紀少女あかりが時をかけて中学時代の母親の時代に駆けるというのが今回のストーリーになっている。70年代の大学の実験室に駆けたあかりが出会うのがSF好きで映画を撮ろうとしている青年亮太。原作では未来人に邂逅した芳子の視点から語られた物語が今度は未来人であるあかりから語られた物語になっていて、それはそれで成立していたように思う。ただし、いろんな意味でディティールは穴だらけ。70年代の映画のポスターや拓郎やかぐや姫の世界を描くのはいいが、たとえば、病院で寝ている芳子がしっかり化粧をしているとか、70年代半ばにミドル・ティーンだった芳子は2010年には50歳前後のはずなのにそうは見えないとか、彼女より遥かに年上のはずのあかりの父親が現時点ではそうは見えないとか、実験室で飲食をしているとか、日本映画にありがちなこういう絵を撮りたいからということで他の事象に破綻をきたすようなことをやっていたのがちょっと興ざめだった。一番、違和感を感じたのは自称未来人の少女とはいえ、可愛い少女と何泊もひとつのこたつで寝て亮太が手を出さない事だったりする。草食系とかいう言葉が出てくるのは35年後なんだし、もっとがっついてもいいんじゃないかと思ったり。まぁそれではアイドル映画にはならないけどね。

シャーロック・ホームズ2010年05月02日 22時12分44秒

シャーロック・ホームズ [IMDb]

 19世紀倫敦。夜。石畳の道を駆ける馬車。車内でワトソン博士は自らの拳銃を点検していた。その前を走るひとりの影。影の主、シャーロック・ホームズは建物の地下に入っていく。見回りの男の持つ明かりに気づき身を隠すホームズ。彼は男の動きから体の様子を推理しどのように攻撃するかを頭の中でシミュレートする。そして、狙っていたとおりの動きで見張りの男を倒す。ホームズは広間を見渡せる位置に出てくる。階下では贄のように縛られ横たえられた女性と儀式を行っている男たちがいた。見渡せる場所で見張りをしている男たちを静かに倒すホームズ。しかし、多勢に無勢でやられそうになったホームズはワトソン博士に助けられる。そして、階下におり男たちを倒し、首謀者であるブラックウッド卿に対峙する二人。ブラックウッド卿は二人と駆けつけた倫敦警察に逮捕される。そして……というお話。
 ワトソン博士がメアリー・モースタンとの結婚を機にベイカーストリート221Bを出ていこうとしている頃のホームズの話。推理ものというよりはアクションとオカルティックな着色が強い。これはこれで面白かった。ホームズは女性と結婚して出ていこうとしているワトソン博士にすねているエキセントリックな武闘派な男である。その手の人が見たらその手の読み方をしそうな話。ホームズ・サーガの主要登場人物であるアイリーン・アドラーやモリアーティ教授もさり気なく現れていた。19世紀の倫敦の街並みは見事。ただ、スローモーションはもうちょっと減らしても良かったかもしれない。